2009年06月25日 (木) | 編集 |
最近では「カラスの親指―by rule of CROW's thumb」で第140回直木賞候補にもなった道尾秀介。
私も好きなミステリ作家さんなのですが、最近は前述の「カラスの親指」や「ラットマン」など、比較的、大衆向けというか受け入れやすい作品が多くて、初期の頃のファンとしては、ちょっとがっかり感もあったのですが、この初となる短編集は、作者が「自分の書きたいものを、そのまま小説にした」というだけあって、尖ったテイストの作品が多くて嬉しくなります。
どの作品も良いのですが、個人的には「ケモノ(本題は獣編のみ)」と「悪意の顔」のような、何気ないラスト近くの文章で、今までの雰囲気を一変させるような手法がお見事だと思います。
ただ、後味が悪い作品が多いので、一般にはあまり薦められないのも事実。
(だからこそ、最近の作風はマイルドになっているのでしょうけど…)。
この作者によく見られる、「どこにでも居そうなトラウマを持つ少年や青年が異常な日常の隙間にはまり込む」という展開は、有名どころでは「乙一」なんかと共通項があるので、好きな人にはオススメできるのではないかと思います。
私も好きなミステリ作家さんなのですが、最近は前述の「カラスの親指」や「ラットマン」など、比較的、大衆向けというか受け入れやすい作品が多くて、初期の頃のファンとしては、ちょっとがっかり感もあったのですが、この初となる短編集は、作者が「自分の書きたいものを、そのまま小説にした」というだけあって、尖ったテイストの作品が多くて嬉しくなります。
どの作品も良いのですが、個人的には「ケモノ(本題は獣編のみ)」と「悪意の顔」のような、何気ないラスト近くの文章で、今までの雰囲気を一変させるような手法がお見事だと思います。
ただ、後味が悪い作品が多いので、一般にはあまり薦められないのも事実。
(だからこそ、最近の作風はマイルドになっているのでしょうけど…)。
この作者によく見られる、「どこにでも居そうなトラウマを持つ少年や青年が異常な日常の隙間にはまり込む」という展開は、有名どころでは「乙一」なんかと共通項があるので、好きな人にはオススメできるのではないかと思います。
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