2016年02月15日 (月) | 編集 |

1月中旬、2016年最初の偽エッセンレポート。
今年もマイペース更新ですが、どうぞよろしくお願いします。
この平日会もいつの間にやら40回目。
50回達成の暁には、念願の現地エッセンからお届けする……予定はありません。
遊んだゲームは「Trickerion(トリカーリオン)」。
Legends of Illusionという副題の通り、手品の公演がテーマというユニークなゲームです。
'16/3/13 アシスタントの能力で間違っていた部分があるので赤字修正しました。
詳細な内容は[続きを見る]から。
この朝はあいにくの大雪。
中止も検討されましたが、午後からは交通機関も次第に回復し、何とか開催にこぎつけました。

冬と言えば、季語にもなっている「おでん」。
限定メニューの「牛スジ味噌煮込みおでん」を注文して、かじかむ手を温めます。
本体の美味しさも然ることながら、おじやにすると濃い味噌との相性がよく格別!
妻に「おしぼりを外して写真撮った方がいい」と言われるのですが今回も失念してました。
次は気を付けないと……(また忘れるフラグ)。
Trickerion(トリカーリオン)
ここは、かつて栄華を誇った奇術の街。
失踪した偉大な指導者と魔法石「トリカーリオン」の後継者を決めるべく、我こそは思う者たちが、公演にて真の奇術師の座を争います。

奇術を題材にしてあるだけあって、様々な手品がカードになっているのですが、そのリスト冊子が豪華で良い感じ。ウサギを出す、人体切断、象の消失……などなどイラストを見ているだけで楽しいです。
その分ページ数があるので一覧性はイマイチですが、別にテキストの一覧表をひだりさんが印刷してくれたので参照しながら遊びました(ただし種類が多いので文字が小さく、今度は読むのに苦労しました)。

個人ボード。
私の奇術師は、「電気の使い手」エレクトラさん。
イラストの放電具合が示す通り機械的な手品が得意分野ですが、今回は基本ゲームなので奇術師ごとの特徴はありません。
髪の毛が白いので一見おばあさんかと思いましたが、顔を見るとそうでもない感じ。
年齢不詳の美魔女……としておきましょうか。
ゲーム開始前に見習い1人、そして専門家1人をやとえるのですが、私は「マネージャー」を選択。
専門家を増やすと右に追加ボードが増設されます。
見ればわかりますが横に長くなるので、けっこう場所をとります(フロチャの机2つでギリギリでしたね)。
ボードは裏表で女性/男性となっており、絵柄の違いだけですが、他の方は華がある女性面。
しかし、私はキャラ的にイケメンを侍らせます!
最初に手品カード1枚と、手品の材料を貰えるのですが、選んだ専門家が「マネージャー」なら更に材料1つが追加。
能力して「持っている材料を+1個として扱う」もあるので、最初から材料は豊富です。
私は考えた結果、「木の板」2個、「ロープ」2個を材料として所持し、それで行える「チャイニーズスティック」という手品を選びました。
それぞれの手品には必要な材料が決められており、それを所持した上で「工房」アクション(後述)を選択すると手品を準備することができるのです。
なお、材料は準備しても減ることはないので、必要な数を所持していれば以降は同じ手品を使い続けることが可能です。

アクションを行う方法は、いわゆる「同時アクション決定+ワーカープレイスメント」。
プレイヤーは最初、奇術師、見習い、専門家コマを持っているので、まずは誰がどの場所でアクションするかカードを伏せて決定します。
全員が決めたら一斉オープン。手番順に1アクションづつ行っていきます。
私の最初のラウンドは、奇術師「劇場」、見習い「工房」、専門家(マネージャー)「劇場」にしました(上写真)。
まず工房で見習いに手品の準備をさせ、手品師とマネージャーで公演をするつもりです。
舞台公演のルールが特殊なので、まずは1回やって様子を見たかったのですよね。
それぞれのコマにはアクションできるポイントがあり、奇術師は3、見習いは1、専門家は2です。
ポイントが多いほど、できることや回数等で有利なので、誰をどこに行かせるかも考えどころです。

劇場と工房の他には、「ダウンタウン」「市場」があります。
「ダウンタウン」は、メインボードのダイスが置いてある場所で、「見習いや専門家を雇う」「手品の習得」「資金の調達」が可能です。
雇える人や、習える手品の種別(幻視、機械、脱出、心霊の4種)、金額は、ラウンドの最初にそれぞれダイスをふって2つを決めますが、「×」の目が出てしまったら、選ぶことはできません。
また、先のプレイヤーに選ばれたダイスは「×」の目となり、後手番のプレイヤーはやはり選択不能です。
また、最初に選んだプレイヤーは+2アクション、次プレイヤーは+1アクションできるので基本は先行有利。
アクション数を費やせば、サイコロを振り直したり(1消費)、好きな目にすること(2消費)も可能です。
ちなみにお金は不要。雇った人はアクションさせた時だけ支払う出来高制(?)です。
手品もタダとは、さすが奇術の街ですね。
「市場」では手品の材料を、お金とアクションポイントを消費して購入します。
ここでも最初に選択したプレイヤーはアクション数にプラスされますが、棚に並んでいない材料はアクションを消費して取り寄せをする必要あり。
取り寄せ品は後のプレイヤーが労せず買えるので、ここは必ずしも先行有利とは限りません。
手番は得点の低い人から開始。
最初だけはランダムに決めますが、後のほうが所持金が高くなります。
ひだりさん(赤)が1番、しのぽさん(黄色)が2番、私(緑)が3番、たる田さん(青)が4番でスタートです。
手番が早いプレイヤーは「ポスター」を安く出すことができるという利点もあります。
ポスターはお金を払って2得点に変える効果がありますが、最初の人が1金、次の人が2金…という塩梅なので、後手番のプレイヤーはおいそれとはポスターは打てません。

私の手品「チャイニーズスティック」とは、紐を通した筒を両手に持ち、片方の筒の紐を引っ張ると、もう片方の紐が短くなるもの。
筒は離れているのに紐はつながっているように見える、不思議!というのが見どころです。
なるほど……ってステージ手品としてはかなり地味!
一応、お客さんを舞台にあげて紐を引っ張ってもらうこともできますが、遠くからは見えないのでは?!(※ゲームには影響ない心配です)。
それでも公演すれば1得点と2金が入り、1回の準備で2回も公演できるので、お金を重視するなら効率はよさ気です。地味だけど(しつこい)。
なお、手品には「1手品」「16手品」という種別があり、後者はが16得点ないと習得できない上級手品です。
材料をそろえるのが大変ですが、当然、見返りも大きいので、まずはこれを目標にしたいところ。
「32手品」もありますが、拡張用なので今回は使っていません。

劇場では、「公演準備」と「座長」アクションがあります。
「公演準備」では、3~4箇所の劇場カードのマスに自分の手品タイルを置くことで、準備を行います。
1枚の劇場カードには複数の手品タイルを置く場所がありますが、同じ手品はNG(お客さんが退屈しますからね)なので、自分が別々の手品を置くか、他プレイヤーと共同して公演することになります。
手品の種別を上手く組み合わせて配置すると、リンクボーナスとしてお金か得点が入りますが、その方法が「隣接する手品タイルのマークをあわせる」という感じなので、少しパズルチックです(後述します)。
「座長」はどの劇場で公演するか決定し、公演を行います。
基本的には自分の出演する劇場を選ぶことになりますね。
このアクションは奇術師しか行えませんが、劇場カードに書かれたボーナスを得ることができます。
他にも、マスには公演日(木・金・土・日)の種類があり、「木曜日はアクション数がプラスされるが1演目ごとに点数と金額が-1(お客さんがあまり来ないので暇?)」、逆に「日曜日はアクション数が減るが1演目ごとに点数と金額が+1」という要素もあります。
また、専門家を「公演準備」に配置してもボーナスがあり、「マネージャ」は3金、「アシスタント」は2得点、「技術者」は1魔石です。
魔石は消費することでアクション+1できる効果があります(劇場以外で使用可)。
劇場は、早い手番の方が好きな劇場や曜日を抑えられるというメリットがありますが、後からの方がリンクボーナスを狙えるという利点があるので順番は重要。
私の最初のラウンドでは、まっさきに公演準備したため、しのぽさんにリンクボーナスを献上することになりました。
1ラウンド目は、私、しのぽさん、たる田さんが公演。ひだりさんが街で下準備という形。

続いての2ラウンド目。
16手品を狙いたいのですが、上級手品をするための材料も必要なので、手数が少ないと実現は無理そう。
よって、いつもの小ワーカー戦略を捨てて、人員を雇うことにしました。
私のアクションは、奇術師「ダウンタウン」、見習い「工房」、マネージャー「市場」で決定。
手番が3番目で、ダウンタイムに行くであろう2番手のたる田さんの後になるのは間違いないので、あえて3アクションの奇術師自らダウンタウンに赴く作戦です。
欲しい専門家は「アシスタント」。
「見習い」ワーカーを一人0金で使えるという能力があり、公演準備に置くと2得点入るボーナスも魅力的です。
マネージャーは市場で買い物、見習いは工房で次の公演に向けて手品の準備です。
以前、「見習いがついてくるので一気に2ワーカー増える」と書きましたが、それはスタート時にアシスタントを選んだ時だけの効果でした。しゅーさん、ご指摘ありがとうございました。

予想通り、たる田さんがダウンタウンへ。
こちらと同じく奇術師を派遣して見習いとアシスタントを一気に2人雇用です。
一方、私は雇用には3アクション、ダイスの目を変えるには2アクション必要なので、「奇術師の3アクション+手番順の1アクション+魔石を払って1アクション」で、何とかアシスタント1人の雇用に成功。
このように1手番の違いで労力が大違いなので、手番コントロールもこのゲームでは大切ですね。
しかし「市場」では、しのぽさんが商品棚にない上級材料「鳩」を注文。
(このゲームでは鳩マークは動物全般を意味します)。
これで私は「鳩」を買いやすくなったので、このチャンスを生かさない手はありません。
手品カード一覧をにらめっこした結果(長考すいません)、「空中魚釣り」を狙うことに。
これなら、鳩3つ、木の板を1つ買い足せば使うことができます。
お金重視プレイで、資金が十分なのも幸いしました。
ちなみに「空中魚釣り(fising in the air)」は本来は何もない宙空から魚を釣り上げる手品ですが、イラストでは魚が遊泳しているので、映像的な演出もプラスされているかもしれませんね。
効果は、「3得点、4金、1魔石」。しかも1回の準備で3回公演できるので、その点でも優れています。

今回は私は劇場に行きませんでしたが、他の3方で公演は行われています。
座長はひだりさんのみですが、しのぽさん、たる田さんもそれに乗っかる形で演目を入れています。
この方法なら、奇術師が劇場に行かなくても公演ができるわけですね。
手品タイル四辺にはそれぞれ異なったマークがあるのですが、隣接する手品タイルと同じマークでそろえると、合わせた方が「リンクボーナス」として、お金か得点を獲得できます。
上写真の4つのタイル乗っている劇場では(小さいのでクリック拡大で見てください)、赤(ひだりさん)が自分の手品どうしでリンクボーナス、赤と青(たる田さん)でリンクボーナスが発生しています。
青と黄色(しのぽさん)ではマークが異なるのでリンクボーナスは発生しません。
また、魔石マークのある場所でタイルをつなげると(リンクは必要なし)、両者が1魔石をもらえるボーナスもあります。
劇場カードに残った手品タイルは次のラウンドに持ち越しますが、劇場は一番古いものは置き換わるので、そこにあるものは破棄されます。
その前に公演しなくてはならないということですね。

前ラウンドで公演を行わなかったため得点が一番低くなり、私がスタートプレイヤーに。
これでポスターも出すことができます。
しかも、ダウンタウンの手品種別ダイスが「?(好きなものを選べる)」なので、見習いワーカー1人で目的の「空中魚釣り」を獲得可能。
自ら振ったダイスで有利になるとは流れが向いてきましたよ。
この時点で16手品を行うには得点が満たないのですが(確か12点)、ここは「お金で差額を払うことで習得可能」というルールを活用します。

3ラウンド目の私の個人ボード。
イケメンが2人になり、着々と逆ハーレムが完成に近づいています(違う)。
私のアクションは左から、奇術師「劇場」、見習い「劇場」、マネージャー「工房」、アシスタント「劇場」、見習い「ダウンタウン」。
本当はマネージャーは劇場が良かったのですが、「空中魚釣り」の準備には2アクション必要なのです。
こういう時に魔石があれば良かったのですけど、このあたりは微妙にしくじった感じです。

しのぽさんのボード。
奇術師は鳩がトレードマークのオプティコさんです。チャニング・ポロックがモチーフ?
扱う手品も「遠隔からピアノを弾く」「紙の蝶が舞う」と優雅ですね。
(この後、16手品の「ゴーストトラップ」というオカルトにも手を出していますが)。

ひだりさんは、スピリチュアルマスターのヨルバさん。
アフリカ風の民族衣装をまとっているのが印象的。
写真では撮れてませんが、準備に時間をかけていただけあって「霊の手」(2得点、1金、1魔石)、そして16魔術の「狼の檻」(3得点、3金、1魔石)という強力なラインナップ。両方とも魔石が稼げるのが良いですね。
イラストからすると「霊の手」は手をかざすと萎れた花が復活する(逆かな?)手品。
狼の檻は、ロープで縛られた赤頭巾の女性が狼の檻から脱出するという、なかなか刺激的な演目です。

たる田さんも、女性奇術師「レッドロータス」。
東洋人っぽい脱出が得意な手品師……2代目引田天功?
ちなみに男性の脱出キャラは思いっきりフーディニーです。
手品は「燃えるミイラ」、16手品の「ジグザグレディ」。
「ジグザグレディ」は女性に入った箱がスライドしてバラバラに見えるという、有名なステージ奇術です。
たる田さんは「燃えるミイラ」が準備しても1回しか使えないので、「これはイマイチ!」とゲーム後に仰っていました。確かに燃えるミイラは再利用が難しそうですね(笑)
結構、手品には強弱があるようなので、このあたりは初プレイで把握するのは難しそうな感じです。
(拡張ルールのあり/なしでもバランスは変わりそうですね)。

今ラウンドは3演目を準備し、そのうち2つが公演されました。
これでリンクボーナスを含め、魔石も十分にゲット。やはり16手品は強力です。
専門家「アシスタント」の+2得点も有効ですね。
たる田さんは、今回初めて木曜日を選択しましたが、「得点-1、金-1」はかなり大変そうな感じでした。
それにしても全員が演目を行うと色合いが華やかで良いですね。
4ラウンド目は私の手品の残りが2回ということもあり、回数より点数を優先し、日曜日の公演で「得点+1、金+1」を選択。
これで、得点面ではかなりのリードを得ました。
残りはあと1ラウンド。
しかし手番順が最後になり、全員が劇場に行くと思われるので、今度は私が木曜日を選ぶことになりそうです。
ライバルは演目を劇場に多くのこしているたる田さんと思われますが、逃げきれるか?!

最終の5ラウンドは、回数にものを言わせ4演目を達成!
リンクボーナスもできるだけ獲得し、木曜の「得点-1、金-1」のペナルティを補います。
その結果は……、私77点、たる田さん75点!
ギリギリの勝利!正直、余裕で逃げきれるとたかをくくっていたのに薄氷でした。危ない!
魔石が1個=1点になるので、これを稼ぎまくったのが良かったようです。
'16/3/13 私がアシスタントの能力を勘違いしていたので、本来はたる田さんが勝っていたと思われます。すいません。
ついで、ひだりさん、しのぽさん。
ひだりさんは相乗りによる公演回数を稼げなかったことが不運。
しのぽさんは途中までトップだったのですが、その分、ラスト手番になることが多く割を食ってしまったようです。
エレクトラさんがリーダーとなることで、旧来依然だった手品業界も機械化が進み発展していくことでしょう。
DSマジック大全なども発売されるかもしれませんね(懐かしい)。
感想としては、久しぶりに「面白い!これは欲しい!」と思わせるゲームでした。
雰囲気といい、ワーカーに特色があってそれが考えどころになっているシステムなど、本当に私好み。
その分、評価は相当に上乗せされていると考えてください(汗)
ラスト手番が不利なので途中でしゃがみ(得点を低めにする)が必要なことや、ちょっとややこしい公演まわりはちょっと好みが分かれそうですが、私はこの点でも「アリ」なので問題ないですね。
欲を言えば、公演が他と比べて情緒が薄いと思いますが(パズルチックなシステムのため、公演している情景がイメージしにくい)、それは望みすぎというものでしょう、
最近、調査が怠っているので、キックスターターを見逃したのが悔やまれます。
拡張を入れるとボリュームも増しそうですし、次の機会があったら、是非購入したいですね。
この記事へのコメント
ゲーム中のアシスタント雇用では、見習いがセットにはついてこないですよー。
マニュアルには詳しく書いてないですけど、ワークブックのWORKSHOPの項目に
「You do NOT receive that Specialist's extra resource - that's only for your chosen starting Specialist.」
と注意書きがあります。
マニュアルには詳しく書いてないですけど、ワークブックのWORKSHOPの項目に
「You do NOT receive that Specialist's extra resource - that's only for your chosen starting Specialist.」
と注意書きがあります。
2016/03/13(日) 12:54:50 | URL | しゅー #sSHoJftA[ 編集]
>しゅーさん
ご指摘ありがとうございます!
game geekのマニュアルを見てみましたが、仰るとおり……と言いますか最初以外はアシスタントの能力で「人を移動させる」ことで、はじめて0金でアクションさせることができる、という内容だったのですね。
後でブログも修正いたします。
ご指摘ありがとうございます!
game geekのマニュアルを見てみましたが、仰るとおり……と言いますか最初以外はアシスタントの能力で「人を移動させる」ことで、はじめて0金でアクションさせることができる、という内容だったのですね。
後でブログも修正いたします。
2016/03/13(日) 20:27:39 | URL | ぐんま #790CxkE6[ 編集]
| ホーム |