2012年12月23日 (日) | 編集 |

先週のとても寒い日。
平日夜ゲーム会にお誘いをいただき、中野にあるフローチャートに行ってきました。
メンバーはたる田さん、しのぽさん、ひだりさん、私の4名。
ボードゲーム関連のイベントもよく開催されているお店ということは知っていましたが、訪れるのはこれが初めて。
地下にあるバー&ダイニングで、内装はテーブル席10人ほど+カウンターという広さこそ無いものの、隠れ家的と言うべき落ち着いた雰囲気があります。
写真の通り、棚に並んでいるゲームも軽め・重め・有名どころ・同人作品と多岐に渡っていて、手ぶらで訪れても楽しい時間を過ごせそうなステキなお店でした。
私もランカスターとかやってみたい。
今回、遊んだゲームはキーフラワーとウィウィルウォックユー。
仕事帰りにも関わらず持ち込みとインスト行っていただいた皆さま、ありがとうございました。
詳細な内容は[続きを見る]から
この集まりは、「いつかはボードゲーム最大のイベントであるエッセンシュピールを訪れたい!」という
マヤ歴による地球滅亡が間近ということでブログネタ的には(マヤカレンダーがテーマの)ツォルキンが魅力的だったのですが、好みの拡大生産ということでキーフラワーに一票を入れ、決定しました。
このタイトルは、我が家には重すぎるという理由で前から購入を躊躇っており、これで確実な判定をくだすことができる!とほくそ笑んでいたのですが……なぜか開催前にキーフラワーをポチっていました。
な、何を言っているか分からねーと思うが(略)
まぁ結局、地球滅亡する前にブログ記事をアップできなったのためツォルキンだったら意味がなかったですし、キーフラワーも最高だったので結果オーライだったわけですが。
当日は、電車の遅れなどもありましたが、無事に全員が集合。
クリスマスでにぎわうブロードウェイを抜けてフローチャートに到着しました。
思ったより駅から近く、なかなかの好立地ですね。
私的には西武新宿線まで歩いて帰れるので、時間が遅くなっても大丈夫なのも素晴らしいです。

まずはたる田さんのインストでキーフラワー。
夕食を済ませている方が少なかったので、店の名物の名古屋めしを食べながら拝聴しました。
私はきしめんカルボナーラを注文しましたが美味しかったです。濃い味付けが好きな方なら気にいるのではないでしょうか。
それにしてもビールを飲みながら、ゲームのインストを聞けるとは贅沢な時間ですね。
メニューには他にも、味噌を使った「なごやんピッツァ」や天むす、ひつまぶし(ひだりさんがオーダーしていました)が気になったので、次の機会があったら食べてみたいですね。
キーフラワーの内容は、簡単にいえば「色々な能力がある建物タイルを競りで手に入れて、それを元に自分の村を拡大、そのリソースを元に自分の村をさらに発展させる」という、これだけ聞くとよくあるゲームなのですが、「スカウトアクション」というエッセンの新作人気投票で1位を獲得しただけあって、一筋縄ではいきません。
まず競りで使うのが「キープル」と呼ばれる人型のコマということ。
これは赤・青・黄色の3種類があるのですが、何と最初に出したキープルで色の縛りができてしまうのです。
例えば、相手が最初に黄色を1つ出したら、後の人は競りに勝つために黄色を2つ以上出さないといけないのですね(赤や青ではNG)。
また同じラウンド中に、競りに参加するのではなく「建物の効果を使う」ことも選択でき、これにもキープルを使っての色縛りと、「それ以降(2・3回目)に使う人は前に置いた人より多くキープルを置く必要がある」ため、たいへん悩ましいものになっています。
(しかも、相手所有の建物や、競り中の建物タイルを使うこともできる!)
つまり「競りの参加」も「建物の使用」も最初に行った人が有利なのですが、自分の手番ではどちらか1つしか行うことができないので、「どの順で行動すれば良いか?」「どこにキープルを使うか?」というところに痺れる訳です。
更には「全員が連続でパスするまでラウンドが終わらない」というルールがあり、1回パスした人も次のターンで行動することができるので、「ひょっとして相手が最後に力をためて入札してくるのでは……」という疑心暗鬼で、最後まで気を抜くことができません。

ラウンドは春・夏・秋・冬のたった4つで構成されますが、前述した通り濃厚です。
全員が初プレイの上、どのようなタイルがあるかはそれほど確認せずに行うことにしたので、皆さん1手番1手番ごとに思案顔で手が鈍りましたね(自分が一番悩んでいたと思いますが:汗)。
今回、自分が心がけたのは「3色のキープルをバランスよく獲得すること」。
偏ると選択肢が減ると思い、得意な色を作りつつも他の色も減らないようプレイしました。
またゲームの最初に、「最後に使う冬用のタイルをプレイヤーごとに数枚だけこっそり見ることができる」というルールがあり、自分が見たのは「ミープル3色セットで3点」以外はいまいち使いづらそうだったことも理由です。
……といいつつ、早速、春に獲得した村のタイルの組み方で失敗。
上の写真ですが、(ご存じの方には一目瞭然ですが)村の組み合わせをもっと練りなおせば、あと5点は上乗せできます。気付いた時には、すでに夏のラウンドなので完全に後の祭りでしたね。
このゲームでは、自分の村の所々で産出した資源を運搬して、他の建物をパワーアップさせるという要素もあるので、どの建物と建物を「近くに置いておくか」「道でつないでおくか」はとても大切です。

写真は秋ラウンド。やっと慣れてきて、村のタイルを効率的に改良できるように。
「どの資源でも最終ラウンドで金に替えられる」というボートも手に入れ(※)、やっと方針も決まってきました(金は全ての資源として使えるワイルドカード的存在です)。
※写真ではボートが上記効果の3bではなく3aタイルになってますが、これは全員がそう勘違いしていたので、そういうものと思ってくださいな(3aの効果は「改良時に全資源を金として使うことができる)。
それにしてもどんな資源でも金になるとは、このボートには錬金術師か凄腕の詐欺師でも乗っているのですかね……。
他にもよく考えると、競りに出したキープルが労働力として死亡してそうだったり、キープルを供物にすることで技術タイルを手に入れる建物があったりと、怖い話が色々と転がっていそうな世界観ではあります。
開拓がテーマということで納得できることもあるのですが、たる田さんの「ピグミンに似ている」というコメントの方が、このシュールな感じを的確に表しているような気もしますね。
この頃になると、それぞれの村にも特徴がでてきます。
たる田さんのコンパクトで輸送と改良に特化した村、ひだりさんのユニークな円形型で緑キープル(特殊な条件で現れる4色目のキープル)を集めた村、しのぽさんの同じく緑キープルと輸送力に優れたバランスの良い村など、色とりどりです。
こういうのが拡大生産ゲームの楽しいところですね。

最終結果。
産出した木材を、一気に木材置き場に運んで点数にするのと、残りの資源を錬金術+宝石店で得点に変換する作戦で62点の2位。
木材を生産しつつ、余ったものは金にして売るという謎の村です。
一応、黒資源が2個ストックに足りなかったので、実際は64点だ!とせこく主張しておきます(笑)
勝ったのは72点を叩き出した、たる田さん。
資源のセットコレクションをフルに活用し、タワーのような資材の山を作って見事な勝利!
今になってみると「最終ラウンドでスタートプレイヤーを強引に取るべきだったのでは?」「冬タイルの選択間違ってたんじゃ?」「錬金持っている自分がたる田さんを妨害すべきだったのでは?」と色々と反省することしきり。
このように後になってアレコレ考えるのは良いゲームの証ですね!
巷で言われているバランスの悪さは感じませんでしたが、使用するタイルがランダムなのでそれによっては偏る展開があるのかもしれないとは思いました(今回も技術タイルと馬車がとても品薄という流れになっていました)。
ただ遊んでいて楽しいのは間違いないですし、皆の評価も上々のようで、早まって買ってしまったのを妻に言い訳せずに済みましたよ(笑)
想像していたより重くなかったですし、慣れればもう少し短時間で回せそうなので、今のところ★9個に値するゲーム。
早いうちに再プレイしたい気持ちでいっぱいです。

ひだりさんが帰る時間まであとわずかだったのですが、無理を言って所有の「ウィウィルウォックユー」もプレイさせてもらいました。
作者のセバスチャン・ブリースデールは、キーフラワーの共同制作者でもあるので、このデザイナーのゲーム会となりましたね。
「中華料理を作る」といテーマながら、有名洋楽のパロディ的タイトルが示す通り、食材達のイラストが有名シンガー達のもじりになっているところにまず目がとまります(フレディ・ブロッコリーとかツナ・ターナーとか)。
それに対する内容は硬派かつシンプルなカードゲームで、手番では「コインカードを場から取る」「貯めたコインカードで食材を買う」「食材カードに書かれたマークを4つセットにすることで、場に並べられた中華鍋カードを1つ獲得する(これにより得点方法が決まる)」のいずれを行うことができるのですが、単純なのにこれまた悩ましいこと。
コインカードを取ると食材が安くなり、逆に食材カードを買うと一気に価格が高騰するシステムのため、自分の手番で上手く買えるような流れに持っていきたいのですが、なかなか上手くいきません。
相手のコイン数や取得した中華鍋カードを勘案しながら先を読まないといけないのですが、自分は方針が決まらずいまいち場あたり的になりがちでした。反省。

結果は20点の料理セットをつくったものの、後が続かず32点の3位。
食材の余りをたくさん作っているようでは勝てないですねー。中華鍋の選択ももっと考えるべきでした。
勝者はキーフラワーに続いて、たる田さん!
手に入れた食材を見事に活用していましたね。
自分の感想としては前回プレイしたムガルにも似た「場の流れを読む要素」とセットコレクションが合わさった、面白いゲームだと思いました。
カードゲームとしては対応人数が少なく(2~4)、多分2人ではイマイチそうなところが気になりましたが、短時間で様々な駆け引きが楽しめるので、繰り返し遊んでみたいゲームですね。
店のマスターも傍から見て気になっていたのか、後でタイトル名を聞かれましたよ。
以上、帰りは午前様になってしまいましたが、日頃から貯めている「良い父親」ポイントがあるので、このような時ぐらいはそれを消費して勝利点に変えたいところですね。
また、妻も名古屋めしは好きなので、話を聞いて店に興味を持ったようです。
仕事帰りにゲームができるというのは土日が空かない私にとってありがたいイベント。
皆さま、楽しい時間を過ごさせていただき、本当にありがとうございました!
来年もよろしくお願いいたします。
ちなみに私もエッセンは遥か遠い憧れの地です……が、もう一つの大きなイベントが行われる玩具の街ニュルンベルグの方が気になっているので、恐縮ながら個人的に「偽ニュルンベルグ会」と心の中で呼ぶごとにします(どうでもいい)。
この会については、ひだりさんもレポートを書かれていますので合わせてどうぞ!
キーフラワー等についても記事をあげる予定とのことで楽しみですね。
ひだりの灰色:中野フローチャートに行ってきました。(偽エッセン会)
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