旅は道連れ世はつれづれに。主にアナログゲームや玩具について赴くままに描き募るブログ。長女と次女の成長記録もちょっとあり、です。
オオカミと七匹の子ヤギ (nicht zu fassen)
2011年12月30日 (金) | 編集 |
オオカミと7匹の子ヤギ
名称:オオカミと七匹の子ヤギ (nicht zu fassen)

発売元:Zoch (ツォッホ社) , 2009年
デザイナー:Frederic Moyersoen (フレデリック・モヤーアセン)
プレイ人数:2~6人
対象年齢:4歳以上
主な受賞歴:2009年 ドイツ年間ゲーム大賞 子供ゲーム賞ノミネート

概要:子ヤギは家具の中に隠れ、オオカミはそれを探す。いわゆる隠れんぼゲーム。

満足点:コンポーネントのデザインが可愛い
     子どもでもする理解できる簡単ルール
     プレイできる人数の受け入れが広い
不満点:プレイ人数によりオオカミの有利・不利のバランスが変わるのは疑問
     やや単調なので少人数だと面白さが半減する
     手軽な内容の割には箱が大きく、持ち運びには不便。

ウチでの評価:★★★★★★☆☆☆☆(6点:なかなか良い)

妻「キャラクターが可愛い。人数は多い方が面白いね」
長女(6歳)「私がオオカミ役ね!」
次女(4歳)「わたしがオオカミやるー!」
 
詳細な内容は[続きを見る]から。
 
久しぶりのボードゲームレビュー。
仕事が忙しかったこともありますが、それよりも「星のカービィ」「ゼルダスカイウォードソード」と立て続けにWiiゲームに現を抜かしていたことが主な原因です。大変申し訳ない(汗)
あまりに長期間放置していたので、文章のフォーマットを完全に忘れてしまいました。
やはり定期的に記事はアップしていかないとダメですね。

さて、今回はリハビリ代わりに軽い子ども向けゲーム「オオカミと7匹の小ヤギ」を紹介します。
原題の「nicht zu fassen:見つからないで!」が表している通り、隠れんぼの楽しみを手軽にテーブル上できるゲームとなっています。
(狙ったわけではないですが、前回紹介の「お邪魔者」と同じ作者ですね)。

オオカミと7匹の子ヤギ1
子供ゲーム賞ノミネートの青ポーンが光る外箱。
ゲームのイメージがぱっと見で伝わる可愛いイラストです。
29.7x29.7x7.2cmの大箱で場所を食うのは、収納的にマイナスポイント。


オオカミと7匹の子ヤギ2
コンポーネントの一覧。
ヤギ(プレイヤー)コマ、隠れる対象となる家具7個。オオカミ役の人形と捕まえたヤギを入れる檻(?)、得点記録用の石トークンなど。

家具は厚紙ですが、それなりに丈夫にできています。
結構回数をこなしていますが今のところ破損なし。ただ、ノリが剥がれていた箇所はいくつかあったので補修はしています。


オオカミと7匹の子ヤギ3
ついでに内箱も。
余分スペースがあるのはアレですが、コンポーネントの収納方法が書いてあるのは良い感じ。
子どもが自分で片付ける時に役立ちます。


オオカミと7匹の子ヤギ4
ルールは簡単。
1人が隠れん坊の"鬼"に相当するオオカミ役を担当し、他のプレイヤーがヤギ役となります。
ヤギ役は、自分のコマをオオカミが後ろを向いているうちに、7つある家具のいずれかに隠れましょう。

全員が隠れたらオオカミの捜索開始、2つの家具を選んでオープンします。
オオカミは指人形となっているので雰囲気を出して捜索しましょうね。


オオカミと7匹の子ヤギ5
オオカミがヤギを見つけたら、そのプレイヤーのヤギコマは捕獲されてしまいます。
逆に、隠れきることができたプレイヤーは点数として石トークン1つを獲得。

家具には特殊効果が付いているものがあり、「洗濯カゴ」で隠れることに成功すると石トークン2つを獲得、「おじいさんの古時計」で成功すると、オオカミから捕まったヤギ1匹を解放させることができます。

オオカミに捕獲されてしまったプレイヤーは、未使用のヤギコマ(見物人)を自分の新しいコマとし、次のラウンドを開始します。


オオカミと7匹の子ヤギ6
ラウンド終了後に、オオカミがヤギ7匹を捕まえていればオオカミの勝ち、ヤギは石トークンを7個集めていれば、そのヤギが勝利となります。
場合によっては、複数のヤギが勝利したり、ヤギとオオカミが同時に勝利したりすることもあります。


◎1枚プレイレポート
オオカミと7匹の子ヤギ7
次女、妻、長女がヤギ。私がオオカミ。
私がヤギ7匹を捕まえて単独勝利!
次女が3点、長女4点。妻が洗濯カゴを上手く使って6点まで迫りましたが、あと一歩及ばなかったですね。


◎総評

「隠れる」「探す」の繰り返しで、特殊効果も分かりやすいので、小さな子どもでもすぐに楽しめることが最大の利点で、プレイ可能人数も2~6人と広いために、子どもが多くいる場所ではとても重宝するゲームだと思います。

ただ、その明快さが回を重ねると単調に感じるところもあり、大人はともかく、子どもでも試合が長引くと飽きてしまうところもありますね。
(意外とプレイ時間が長いところも、単調に感じる一因になっていると思われます)。

個人的には2~3人だとオオカミとヤギの隠れんぼのみで終わってしまい、イマイチ面白みが薄く感じるので、他のヤギプレイヤーとの駆け引きや遣り取りが面白くなる4~5人ぐらいが適正と思われます。
(6人では遊んだことがないですが、ちょっとヤギが多すぎて混沌とするかな、と予想)。

評価は惜しいところで7点に届かず、6点というところですかね~。
ただ、ヤギコマやオオカミ人形の出来がすばらしいので、それだけで所有していて嬉しくなる一品ですね。


◎おまけハウスルール(オオカミとヤギの勝率を均等にする)

このゲームはヤギの人数によってオオカミの勝つ確率が変わり、基本はヤギが少ないと見つけにくいので不利、ヤギが多いとやや有利になります。
(1対1の時は、「家具が1つ減る+探せる回数が1回多い」というバランス調整をしていますが、それでも後述する通りオオカミは不利です)。

オオカミ役を大人がやるなら、それを踏まえてプレイするのも良いのですが、意外とウチでは子どもがオオカミ役をすることが多いので、確率計算をしてバランス調整を行ってみました(計算間違いなどありましたらご指摘ください)。

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[本来の遊び方]
 ■1vs1
 ・ヤギ1人がセーフになる確率(家具6個,探す回数3回)
   5/6 x 4/5 x 3/4 = 3/6 = 1/2

 ・洗濯カゴで勝つ確率を1/6 ・古時計で勝つ確率を1/6とし、その場合の得点調整を行う。
   (※本来ならヤギが捕まっていない状態で古時計勝ちしてもオオカミの失点とはならないので、実際はもう少しオオカミ有利になるかもしれませんが、面倒なのでこのあたりは単純化します)。
    
   ヤギ1人:1/2 + 1/2x1/6(洗濯カゴ追加点) = 0.583333333
   オオカミ:1/2 - 1/2x1/6(古時計マイナス点) = 0.416666667

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.583333333 = 12回
   オオカミ:7/0.416666667 = 16.8回

 ■1vs2
 ・ヤギ1人がセーフになる確率(家具7個,探す回数2回)
  6/7 x 5/6 = 5/7

  ・7回勝負だとすると
     ヤギ1:○○○○○××
     ヤギ2:○○○○○××
   オオカミは7回中4匹当てられるので期待値は4/7

  ・洗濯カゴと古時計の調整
   ヤギ1人:5/7 + 5/7x1/7(洗濯カゴ追加点) = 0.816326531
   オオカミ:4/7 - 5/7x2/7(古時計マイナス点) = 0.367346939

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.816326531 = 8.57500回
   オオカミ:7/0.367346939 = 19.0555555回

 ■1vs3
  ・上と同様に
   ヤギ1人:5/7 + 5/7x1/7(洗濯カゴ追加点) = 0.816326531
   オオカミ:6/7 - 5/7x3/7(古時計マイナス点) = 0.551020408

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.816326531 = 8.57500回
   オオカミ:7/0.551020408 = 12.7037037回

 ■1vs4
  ・上と同様に
   ヤギ1人:5/7 + 5/7x1/7(洗濯カゴ追加点) = 0.816326531
   オオカミ:8/7 - 5/7x4/7(古時計マイナス点) = 0.734693878

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.816326531 = 8.57500回
   オオカミ:7/0.734693878 = 9.52777777回

 ■1vs5
  ・上と同様に
   ヤギ1人:5/7 + 5/7x1/7(洗濯カゴ追加点) = 0.816326531
   オオカミ:10/7 - 5/7x5/7(古時計マイナス点) = 0.918367347

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.816326531 = 8.57500回
   オオカミ:7/0.918367347 = 7.62222222回

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[ぐんまハウスルールの遊び方]

 ■1vs1 (オオカミは5匹捕まえたら勝ち!
  ・上と同様に
   ヤギ1人:1/2 + 1/2x1/6(洗濯カゴ追加点) = 0.583333333
   オオカミ:1/2 - 1/2x1/6(古時計マイナス点) = 0.416666667

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均(オオカミは5匹)
   ヤギ1人:7/0.583333333 = 12回
   オオカミ:5/0.416666667 = 12回

 ■1vs2 (オオカミは3回探せる!
 ・ヤギ1人がセーフになる確率
   6/7 x 5/6 x 4/5 = 4/7

  ・7回勝負だとすると
     ヤギ1:○○○○×××
     ヤギ2:○○○○×××
   オオカミは7回中6回当てられるので期待値は6/7

  ・洗濯カゴと古時計の調整
   ヤギ1人:4/7 + 4/7x1/7(洗濯カゴ追加点) = 0.653061224
   オオカミ:6/7 - 4/7x2/7(古時計マイナス点) = 0.693877551

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.653061224 = 10.71875回
   オオカミ:7/0.693877551 = 10.0882353回

 ■1vs3 (家具は6つにする [※洗濯カゴと古時計は外さない]
 ・ヤギ1人がセーフになる確率
  5/6 x 4/5 = 4/6

  ・6回勝負だとすると
     ヤギ1:○○○○××
     ヤギ2:○○○○××
     ヤギ3:○○○○××
   オオカミは6回中6回当てられるので期待値は1

  ・洗濯カゴと古時計の調整
 ヤギ1人:4/6 + 4/6x1/6(洗濯カゴ追加点) = 0.777777778
  オオカミ:1 - 4/6x3/6(古時計マイナス点) = 0.666666667

  ・勝ちとなるラウンドの見込み平均
   ヤギ1人:7/0.816326531 = 8.57500回
   オオカミ:7/0.666666667 = 10.5回

以上、人数ごとにルール調整が入るので面倒なところもありますが、多少は是正されているかな、と思っています。
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