旅は道連れ世はつれづれに。主にアナログゲームや玩具について赴くままに描き募るブログ。長女と次女の成長記録もちょっとあり、です。
ケルト(Keltis)
2010年05月09日 (日) | 編集 |
ケルト13
名称:ケルト(Keltis)

発売元:Kosmos
プレイ人数:2-4人
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイナー:ライナー・クニツィア
受賞歴:2008年 ドイツ年間ゲーム大賞 大賞

ウチでの評価:★★★★★★★★☆☆(8点:お気に入り!!)

満足点:ルールが簡単
     短時間で決着が付くが、その間にジレンマや作戦などが凝縮されている
     ボードのデザインワークが綺麗
不満点:短時間ゲームの割には値段が高い
     ボードが大きく場所を取る(箱も大きい)

妻コメント:「これはすっごく面白いね。ケルト風デザインもグッド」

'10/5/10 11:00 記事を見直して色々と追加・修正しました。

大家ライナー・クニツィア、初のドイツゲーム大賞受賞ということで話題になった作品。
派生作品である『ケルトカード』と『ケルトタイル』はすでに持っており、そのどちらも面白かったのですが、元祖のボード版となると「高くて場所を取る」という印象だったので、正直いらんかなと考えていたのですが、ドイツアマゾンで買い物をしている時、16ユーロという破格値で売っているのを見て、思わず購入してしまいました。

ケルト1

ケルト2
ケルトの箱と中身。箱が大きくて保存にはちょっと困ります。
コンポーネントはクローバー型に美しく収まり、デザイン性にも優れていますが、箱の大部分を占めているのがボードなので、余白は大きいですね。


◎ゲームの概要
基本はボード上で自分のコマを進めて点数をかせぐ「双六」ですが、進める方法がサイコロではなく「カードゲーム」というところがポイントです。


◎初期セットとルール

ボード上に放射状に広がるのがコマを進めるマスで「赤」「黄色」「ピンク」「緑」「青」の5本のルートがあります。
下の大きい敷石がスタート地点。
ケルト3
ボード上には数字が書いてありますが、これが点数になります。見て分かりますが1~3マス目がマイナス点となっているところに注目。

ルートは5本ありますが、3マス以下なら減点となるので、進める見込みがないようなルートは初めからスタートさせない(0点)ほうが無難となります。


ケルト4
黒いマスの部分に、ランダムにパネルを配置します。このパネルが色々な効果を生みます。
その効果は後述。

スタート地点に自分のコマを5つ置きますが、その一つは背の高いものとなっており、これは点数が倍になる重要なコマです(ちなみにマイナス点も倍になります)。


次に、各自は手持ちのカードとして8枚を配ります。
ケルト5
カードには「0」~「10」までの数字が書いてあるのですが、このカードを同じ色どうしで「大きい順番」か「小さな順番」で自分の手前に並べることにより、コマを進めることができます。

画像が小さくて分かりずらいのですが、上の写真では、手前プレイヤーがピンクの「1」カードを出して、手持ちの茶色のコマをピンクのルートに進めました。
そして、奥のプレイヤーもピンク「0」カードを出して、灰色コマを1マス進めています。

カードは手番で各自1枚ずつ並べていき、出した後は残りの山札から1枚引いて、8枚の状態に戻します。
並べ方は「1-4-8-8」「10-9-9-0」のように、途中の番号が飛んだり、同じ番号が続いてもOKです。

「1」を出した後は当然「0」のカードが来ても並べられないので、このあたりは「どのタイミングで出すか」の決断が重要になってきます。

ケルト6
パネルのうち、数字が書いてあるのは「点数タイル」です。
このタイルを踏むと、即座にその数字分の点数が取得できます。
上の写真では、手前プレイヤーがピンクで「1ー2」と並べ、ピンクを2マス進めることにより、「3点」パネルを踏んで点数を取得しました。

点数はボード外周に描かれている得点フレームにて記録されます(写真左)。
このフレームは5点単位で目盛が書いてあるので、ちょっと得点コマを置く位置を確認しずらいかも。

コマを一番最後まで進めても「10点」のゲームなので、「3点」や「2点」パネルはかなり大きく、そのパネルが多くあるルートはぜひ進めたいところです。


次に、オレンジ色背景に緑の石が書いてパネルが「願いの石」です。
これはゲーム終了までに2個以上集めないとマイナス点になるというシロモノなので、かなりの重要アイテムです。
また、多く集めれば集めるほど点数になります。
ケルト7 ケルト8
しかもこれは早いモノ勝ちなので、取得すると上写真のように、ボードからプレイヤーの手元に移動させます。

このパネルのあるルートは争奪戦が厳しくなるということですね。


最後に黄色いクローバの書いてあるパネルは「クローバータイル」で、踏むことによって、自分コマ一つを追加で(カードを出さずに)1マス進めることが出来ます。
ケルト9 ケルト10
進めるのは、踏んだコマ自身でなくても良いので、上写真のように「緑」ルートの茶色コマが踏んだクローバタイルによって、「ピンク」ルートにいる茶色コマを進めて「願いの石」をゲットするという方も考えられます。

クローバタイルを連鎖して踏むことで複数のコマを一気に動かすこともできるので、このパネルのあるルートは作戦上、とても重要な場所となります。


カードを出したくない時や、不要なカードがあった場合は、手前にカードを置く代わりに「場」にカードを捨てることができます。
ケルト12
上の写真ではボードの右に捨て場所を作っています。

捨ててしまったカードは次回以降の順番で、山札から1枚取る代わりに「場」からカードを取得することで回収することもできます。
ただし、相手もこの「場」からカードを取得できますので、ヘタに相手の集めている色のカードを捨ててしまうと、相手に取られてしまう、というリスクが生じます。

自分が必要としていない色カードを手元に残しておくと手札を圧迫してしまいますし、「9」「1」のようにカード持っていると「9」を出した後は、「1」の出番はまだ先なので一端「場」に捨てておきたいのですが、このあたりを相手に狙われるかもしれません。
このあたりは大きなジレンマとなりますね。

また「場」は、それぞれの色に1つの捨て場所となり、同じ色はどんどん上に積み上げられていきますので、前述で「1」を捨てた場合など、直後に他プレイヤーに同色の「10」を捨てられると、それを回収しないかぎり、その下の「1」も回収できないことになりますので、これも大きなリスクになります。


終了条件は山札がなくなるか、6点以上のマス(7マス目、背景の緑色が濃いエリア)に、5つコマ(全プレイヤーの総計)を置いた時点で即座に終了します。
ケルト13
上の写真では、茶色2つ、灰色2つが6点エリアにあるので、どちらかがあと一つを入れると終了になり、総得点が高いプレイヤーが勝利となります。

山札が尽きるよりも、コマを進めることで終了するケースがほとんどなので、「どのタイミングで終了させるのか?」という部分はプレイヤーに依存されていると言えます。
よって、このあたりも得点を睨んだ駆け引きの部分になってきますね。

実際やってみると、テンポ良く進むので1プレイ20~25分ぐらいで終了します。
適度な運要素もあるので、そのため負けると思わず「もう1回!」と思わず言ってしまうゲームです。


説明は以上です。
内容はシンプルで短時間で終わるゲームですが、ボードにランダムに置かれたパネルと手持ちのカードにより、「どのルートを先に動かすのか」「どのカードを決断して切っていくのか」「早めの勝負で終わらせるのか、それとも捨て場を利用してじっくり行くか」といった毎回違った戦略を求められることになります。
カード管理によるジレンマはさすがクニツィアと感心させられ、短いながらも濃密な勝負を楽しむことができました。
プレイ人数により「いくつのルートで勝負するのか」の部分が変わっていくのも興味深いですね。

まれにカード運で決するようなバランスが悪い局面もありますが、短いプレイ時間なので、それほどは気になりません。
また、相手への直接攻撃などはないので、ややソロプレイ感はありますが、このゲームの本題はどちらかと言うと自分の手札とコマをコントロールするところにあるので、これは本来の仕様と言うことが出来るでしょう。

期待してなかっただけに(笑)とても面白かったので驚きました。さすがのドイツゲーム大賞作品です。
ボード上での駆け引きが『ケルトカード』や『ケルトタイル』ともまた違った楽しみですね。

妻も、綺麗なボードと全てが綺麗に収まった奥深いルールがとても気に入っているようで、最近でも頻度が多いゲームの一つとなっています(そして妻はこのゲームもなかなかに強い)。

これで値段が安ければ、もっと普及すると思うのですが、そのあたりだけが残念です。
高いお金を出して期待して買うと、あまりに軽いプレイ感に「これだけか!」と思う人は多いでしょうね。
内容は良いのに勿体ないです。

取りあえずテーマが「ケルトの石を集める」という抽象的なところも人によっては全然ダメかもしれませんが、合う人にとってはかなり面白いゲームです。
ボードゲーム初心者にもオススメなので、機会があったら、ぜひ遊んでほしい作品の一つですね。
(好みの影響が大きそうなので、購入するのはお試しプレイをしてからの方がよいかと思いますが…)


次回は、同系列となる『ケルトカード』の予定です。
コメント
この記事へのコメント
毎回“欲しい物リスト”に上がりつつ、なぜか保留し
続けてる作品なので、興味深く読ませて頂きました。
盛り沢山の内容物で濃厚にガッツリ楽しむ重量級も
面白いんですが、プレーに至るまでの気分がなかなか
乗らないので(特に嫁さん)これぐらいのボリュームで
サクッと繰り返し遊べるゲームは良いですね♪
見た目も文句ナシなので、ここに紹介されたのを機に
いよいよ購入しようかなぁ?
2010/05/10(月) 17:49:56 | URL | タカ #.Tgnyzds[ 編集]
>タカさん
『ケルト』が国内流通で4800円ぐらいだったらもっと売れてると思うのですが、6000円だと他の大作を選んでしまう可能性が高いと思いますね(汗)
他サイトの評価を見ると本当に賛否両論に分かれているので、安い『ケルトカード』を買ってみて、好みに合うか試してみるのも手だと思いますよ。
デザインに関してはウチでも高評価ですね~。
コマも木製で、進める時にしっかりとした手ごたえがあるのが良いです♪
2010/05/11(火) 13:16:15 | URL | ぐんま #eL404qMA[ 編集]
ケルトについて
はじめまして。
ケルトは価格もですが、ボードが大きすぎる。
その周囲にカードを置くので、相当なスペースがいります。
なんだかんだでロストシティ、ケルトカード、ケルトタイルとクニッツアのこのシステム作品を買ってしまいましたが、やはりこのケルトが一番洗練されています。
やや疑問なのは「石」。三種類の石をランダムに配置するのですが、けっこう偏りが出て、ここで運の要素が強く出ます。
そこをよしとするか、どうか。
2010/06/30(水) 15:56:36 | URL | Sugar Pie Guy #YVjkuUeE[ 編集]
>Sugar Pie Guyさん
初めまして、コメントありがとうございます!
確かにボードは内容の割には大きいですね~。2人ならなんとかウチの座卓で遊べますが、4人だと畳プレイ必須です。
『頭脳絶好調ミニ』みたいな、トラベル版の『ケルトミニ』が出たら売れるかもしれませんね。
(逆に本家が売れなくなるか…)
「石」タイルの強い運要素は確かに賛否両論ありそうですが、初心者向けの短時間ゲームとしては良い感じだと思います。
運要素を減らすヴァリアントとしては、3回の得点で勝敗を決めたり、カードを配った後に一人づつ好きなタイルを配置するのも良いかも知れませんね。
今度試してみようかな。
2010/07/01(木) 01:01:32 | URL | ぐんま #eL404qMA[ 編集]
「boardgamegeek」サイトで日本語ルールとして「Keltis Quick Reference Japanese Version」がアップされてますが、数字タイルの『タイルは取り除く』は、ルール間違いですね。

これだと、数字タイルも願いの石も早い者勝ちになるので、序盤のカード運に寄るところが大きくなってしまいます。

また、ルール補足としては
「得点10のマスにコマが到達した色は、カードを追加すれば好きなコマを1つ進められる」
があった方が良いと思います。

これを知らないと、カード色が偏った時に、1コマだけ先行させて他のコマを後で引っ張る作戦ができなくなるので…。
2010/11/18(木) 12:43:19 | URL | ぐんま #eL404qMA[ 編集]
質問させていただけますか
最近keltisを購入したものです。ルールを探していて
ぐんまのつれづれさんのサイトを見つけました。
大変わかり易く感謝しております。
もしご迷惑でなければ質問させてください。

写真に素敵なカードホルダーが写っていますが、
どちらで入手できるものなのでしょうか?

お教えいただけると大変ありがたいです。
よろしくお願いします。
2011/12/18(日) 07:18:36 | URL | ちょちょ #-[ 編集]
>ちょちょさん
初めまして!
思うがまま書いている不定期サイトですが、何かのお役に立てるなら嬉しい限りです。

カードホルダーですが、実はこれはレゴブロックで作ったもので、買ったものではないのです。
下の記事だと分かりやすいかも知れませんね。
http://gunture.blog3.fc2.com/blog-entry-1350.html

子ども用に買ったレゴブロックが、あまり食いつきが良くなかったので、ボードゲームに転用したという顛末です(汗)
持ち運びする時にブロックがボロっと外れたりするのが欠点ですが、適度な重さがあるので安定しており、溝が広くてウチの次女(4才)が扱ってもカードが置きやすいので、我が家では事あるごとに使用していますね。
2011/12/20(火) 00:01:25 | URL | ぐんま #eL404qMA[ 編集]
なんとレゴだったのですか!すごいです。
可能だったら真似させていただきます。

それにしても、いろんなボードゲームのレビューが
どれもわかりやすくて楽しいサイトですね~

また拝見させていただきます。
ありがとうございました。
2011/12/22(木) 20:09:05 | URL | ちょちょ #-[ 編集]
>ちょちょさん
コメント遅れてすいません。
もしレゴを買う機会がありまたら、ぜひお試しくださいな。

ボードゲームレビューはやたら長い分、イマイチ遅筆なのですが、温かい目でご覧いただければと思います。
更新も不定なのでRSSなどに登録すると便利ですね~。
2011/12/30(金) 01:14:17 | URL | ぐんま #790CxkE6[ 編集]
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